子なし夫婦の割合は?最新統計では約1割という結果
現在、まず確認したい一次情報は、国立社会保障・人口問題研究所の第17回出生動向基本調査です。
この調査は2025年6月に実施され、2026年9月に結果が公表されました。
その中で、初婚どうしで結婚15~19年の夫婦では、子どもが0人の割合が約1割と報告されています。
また、このグループの平均出生子ども数は1.86人で、前回調査の1.90人から低下しました。
「日本の夫婦の10%」という意味ではない
ここは、とても大切です。
この約1割という数字は、日本のすべての既婚夫婦をそのまま集計した割合ではありません。
第17回出生動向基本調査の夫婦調査は、妻の年齢が55歳未満の夫婦を対象としており、その中でもここで使っている数字は、初婚どうしで結婚持続期間が15~19年の夫婦について見たものです。
子なし夫婦割合の数字が複数ある理由
検索すると、約1割だけでなく、12%前後や20%台の数字を目にすることがあります。
この違いを理解するには、まず「何を数えている統計なのか」を分ける必要があります。
「今子どもがいない」と「最終的に子どもを持たない」は違う
例えば、結婚して5年の時点で子どもがいない夫婦には、「今後子どもを持ちたい」と考えている方も含まれます。
一方、結婚15~19年まで進んだ夫婦の出生状況は、より最終的な子ども数に近い状態を見る材料になります。
そのため、「最終的に子どもを持たない夫婦はどれくらい?」という疑問に対して、結婚5~9年の数字だけを使うのは適切ではありません。
2021年調査からどう変わった?7.7%から最新では約1割へ
前回の第16回出生動向基本調査は2021年に実施されました。
このとき、初婚どうしで結婚15~19年の夫婦のうち、出生子ども数が0人だった割合は7.7%でした。
最新の第17回調査では、同じ結婚15~19年の夫婦について約1割と報告されています。
2021年の12.3%は何の数字?
以前の記事や検索結果では、「子ども0人は12.3%」という数字もよく見かけます。
これは2021年調査における、結婚5~9年の初婚夫婦の数字です。
結婚5~9年では、その後に第1子が生まれる夫婦も含まれます。
そのため、12.3%を「最終的に子どもを持たない夫婦の割合」として使うのは避けた方が正確です。
最新調査では平均出生子ども数も低下
第17回調査では、結婚15~19年の夫婦の平均出生子ども数が1.86人となり、前回の1.90人から低下しました。
さらに、夫婦が考える平均理想子ども数は2.18人、平均予定子ども数は1.95人となり、予定子ども数は初めて2人を下回っています。
ただし、こうした数字から個々の夫婦の事情まで読み取ることはできません。
「夫婦のみ世帯」の割合を子なし夫婦割合として使ってはいけない
「子なし夫婦割合」を調べると、「夫婦のみ世帯」という別の統計が出てくることがあります。
ここは混同しないようにしてください。
夫婦のみ世帯とは、現在その世帯で夫婦二人が暮らしているという世帯構成を表すものです。
夫婦のみ世帯には子育てを終えた夫婦も含まれる
例えば、次のような夫婦はいずれも「夫婦のみ世帯」になる可能性があります。
- 結婚したばかりで、まだ子どもがいない夫婦
- 子どもを持たない夫婦
- 子どもがすでに独立した50代・60代・70代以上の夫婦
そのため、
夫婦のみ世帯の割合 = 子どもを持たない夫婦の割合
とは言えません。
子なし夫婦とDINKsの違い
DINKsは、一般にDouble Income, No Kidsの略で、共働きで子どもがいない夫婦を指す言葉として使われます。
そのため、「子どもがいない夫婦」という広い範囲と、DINKsは完全に同じではありません。
また、DINKsという言葉が使われていても、必ずしも「今後も絶対に子どもを持たないと決めている」という意味とは限りません。
日常的な言葉は統計上の定義と一致しないことがあるため、割合を比較するときには分けて考えましょう。
子どもを持つ・持たない背景について公的調査から分かること
「子どもがいない夫婦が増えたのは、子どもを望まない人が増えたから」と単純に考えることはできません。
第17回出生動向基本調査を見ると、夫婦が理想とする数の子どもを持たない理由として、「子育てにお金がかかる」「育児の心理的・肉体的負担」などが挙げられています。
ただし、これは「子ども0人の夫婦が増えた原因」を直接証明した調査ではありません。
未婚者の家族観にも変化が見られる
最新調査では、未婚男女の約6人に1人が「結婚しても子どもを望まない」と回答しています。
また、「結婚したら子どもを持つべき」という考えへの支持も低下しています。
これは、結婚と子どもを必ずセットで考える人ばかりではないことを示す一つの材料です。
ただし、この数字の対象は未婚者です。
「子どもを持たない既婚夫婦が6人に1人」という意味ではありません。
子どもがいない理由を「選択」だけで考えない
子どもがいない夫婦の背景には、さまざまな事情があります。
- 夫婦で話し合い、子どもを持たないと考えている
- 今は仕事や生活基盤を優先し、将来考えたい
- 子どもを望んでいるが、まだ授かっていない
- 不妊検査や治療を受けている
- 健康や年齢など個人的な事情がある
外から見ただけでは、その背景は分かりません。
不妊検査・治療の経験がある夫婦は22.8%
第17回出生動向基本調査では、不妊の検査・治療を受けたことがある夫婦は22.8%と報告されています。約4.4組に1組です。
ただし、この22.8%は「子どもがいない夫婦のうち22.8%が不妊」という意味ではありません。
夫婦調査全体について見た、検査・治療経験の数字です。
統計から個人の事情は分からない
「子ども0人」という統計から、その夫婦が、
- 子どもを望んでいるか
- 意識的に持たないと決めたか
- 治療をしているか
- 将来考える予定なのか
までは分かりません。
特に妊娠や不妊は医療に関わるセンシティブなテーマです。検査・治療・妊娠可能性などの個別判断は、婚活カウンセラーではなく医療機関へ相談してください。
高見真紀が婚活で「子どもの希望」を確認するときに見る4つ
ここからは統計ではなく、婚活カウンセラーとして私が大切にしていることです。
私は「子どもが欲しいですか?」という一問だけで結婚相手との価値観が確認できるとは考えていません。
「欲しい・欲しくない」が一致して終わりではない
例えば二人とも「子どもが欲しい」と答えていても、
- いつ頃を想定しているか
- 共働きをどう考えるか
- 家事や育児をどう分担したいか
- 住む場所をどう考えているか
が違えば、結婚後に大きなズレになることがあります。
「まだ分からない」も一つの答え
婚活を始めた段階では、子どもについてまだ答えが決まっていない方もいます。
私は、それ自体を悪いことだとは思いません。
ただ、「分からない」で終わらせるのではなく、何に迷っているのか、いつ頃また考えたいのかを話せると、相手も理解しやすくなります。
婚活では子どもの希望をいつ話せばいい?
「子どもの希望を確認することが大切なのは分かったけれど、いつ聞けばいいの?」という方もいると思います。
このページは割合と統計を解説する記事なので、タイミングや具体的な伝え方は専門記事に分けています。
次の記事では、
- プロフィールにどこまで書くか
- お見合いで聞いていいのか
- 初回デートでは早すぎるのか
- 仮交際でいつ話すか
- 子どもを望まない場合の伝え方
- まだ迷っている場合の伝え方
まで詳しく整理しています。
真剣交際では子ども以外の将来設計も確認する
結婚生活は子どもの希望だけで決まるものではありません。
住まい、お金、仕事、家事、家族との関係、健康、結婚後の生活なども含めて、二人で将来を具体化していく必要があります。
真剣交際で話すことリスト12選では、成婚前に確認しておきたいテーマをまとめています。
割合の数字から「幸せ」「後悔」までは判断できない
「子なし夫婦は幸せなの?」「将来後悔する?」と検索する方もいます。
ただ、出生動向基本調査で分かるのは、出生した子どもの数や理想・予定子ども数などの統計的な傾向です。
子どもがいない夫婦が幸せか、後悔しているかを、この割合から判断することはできません。
子どもがいる家庭にも、いない家庭にも、それぞれ違う生活や事情があります。
数字は「他の夫婦がどうしているか」を知る材料にはなりますが、「自分たちはどうすべきか」を決める答えではありません。
婚活では「みんなはどうしている?」より二人の価値観を見る
子なし夫婦の割合を調べる理由の中には、「自分たちの考え方は珍しいのかな」と不安になっている方もいると思います。
でも婚活で大切なのは、世の中の多数派に合わせることではありません。
例えば、
- 子どもを望む
- 望まない
- 今はまだ決められない
どの考えでも、自分の気持ちを誤魔化したまま結婚すると、あとで大きなすれ違いになりやすくなります。
一方で、答えが完全に同じでなくても、互いの考えを聞き、将来について一緒に話し合える関係なら、そこから二人の答えを作ることもできます。
結婚そのものを迷っている方は、結婚の決め手に迷ったときの判断基準も参考にしてください。
まとめ|子なし夫婦の割合は「何を対象にした数字か」まで見る
「子なし夫婦は何%?」という疑問には、短い数字だけで答えたくなるところです。
でも、私は婚活でも同じように、「数字や条件だけで相手を判断しないこと」が大切だと思っています。
子どもを希望するかどうかは、とても大切な結婚観の一つです。
ただ、その答えだけではなく、どうしてそう考えているのか、将来気持ちが変わったときに話し合えるか、予定どおりにならなかったときに二人で向き合えるかまで見ていくことが、結婚後の生活には大切です。
